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ナゲキバト
商品名
ナゲキバト
出版社
あすなろ書房
著者
ラリー・バークダル
翻訳者
片岡 しのぶ
出版年
2006
対象年齢
中学生~
価格
1,650円
サイズ 四六判
ページ数 128頁
主人公のハニバルは9歳の少年。交通事故で両親をなくした一人っ子のハニバルは、アイダホ州にひとりで暮らす祖父の“ポップ”と暮らすことになった。祖父は優しくて温厚で話し上手。夜になるとハニバルにユーモアをまじえた話をしながら両親のいない寂しさをやわらげ、同時に人生の知恵を授けていった。あるとき、猟銃を撃ってみたくてたまらないハニバルは、眠っている祖父のポケットから弾を盗み、一羽のナゲキバトを撃ち殺してしまう。祖父は、巣に残された二羽のヒナのどちらかを選び、撃つように促した。遺された父鳥だけでは二羽は育てられないからだ。うそをつくこと、生きものを殺すこと。好奇心から起こしてしまった事態に、罪の意識に心を痛めるハニバル。そんな孫に対して祖父は、そうした行為のもつ深い意味と、責任は自分自身でとらなければならないことを伝える。ハニバルに課せられる試練はさらに続く。そのたびに祖父は時に優しく、時に厳しく、生きていくために大切なことを教えた。ラストシーン、これまで祖父が語ってくれた話の全てがつながり、祖父の秘められた過去が明かされる。祖父がハニバルに伝えた「生きていくうえで大切なこと」。祖父の人生の重さを知ったうえで感じる、彼のことば一つひとつにハニバルは、そして読者も衝撃を受けるとともに強く心を打たれることだろう。
<作者紹介>
ラリー・バークダル(Larry Barkdull)
アメリカのユタ州オレム市在住。家族はエリザベス夫人と10人の子どもがいる。
本書が処女作。出版後の反響が大きく、各地の講演会に招かれ多忙な毎日を送っている。現在、次作を執筆中。
<翻訳者紹介>
片岡しのぶ(かたおか しのぶ)
和歌山生まれの岩手育ち。翻訳工房パディントン&コンパニイを夫と共同主宰。著書に『翻訳家になりたい人へ』(中経出版)ほか。訳書に『顔のない男』(冨山房)ほか。