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パンツ・プロジェクト
商品名
パンツ・プロジェクト
出版社
あすなろ書房
著者
キャット・クラーク
翻訳者
三辺 律子
出版年
2017
対象年齢
中学生~
価格
1,540円


サイズ 四六判
ページ数 264頁
2019年北海道新聞「まなびのひろば ぐんぐん」で紹介されました。
デリケートな問題を扱いながらも楽しく読める、ユニークな青春小説です。
だれだって、自分の好きな服を着ているほうが、気分のよいものです。中学生になったリヴの最初の関門は、制服でした。いつもズボンをはいていたのに、中学校の制服は、スカート。校則だからとあきらめて、はじめはスカートをはいて通学していたものの、やっぱり無理! 大体、多くの女性がズボンをはいて暮らすこの時代に、なぜスカートを強制されなくてはいけないのか、リヴは疑問に思い、 制服改革をめざし、声をあげます。最初は、クラスメイトに意地悪をされたり、親友のメイジーと気まずくなったりと、前途多難。でも、リヴにはどうしてもこのプロジェクトをやりとげなくてはいけない理由、それも、人には言えない大きな理由があったのです。孤軍奮闘するうち、隣の席のジェイコブと親しくなったことをきっかけに、事態は少しずつ好転していきます。また、人気者のジェイコブにも、実は人に言いたくない秘密があったり、リヴのもうひとつの「ちょっと変わったこと」についても、さらっと自然に、過不足なく描かれているところが今日的で、さわやか。世の中にはさまざまな人がいること、そして多数派も少数派もそれぞれ認めあい、思いやりをもって暮らしていくべきことを教えてくれる、あたたかな物語です。
<作者紹介>
キャット・クラーク
ザンビア生まれ。エディンバラ(スコットランド)育ち。もともとはノンフィクションを書いていたが、17歳の少女を主人公にした『Entangled』でYA小説デビュー。その後、発表した『Torn』『Undone』なども、高い評価を得ている。現在はパートナーと2匹の猫と2匹のコッカースパニエル犬とエディンバラで暮らす。
<翻訳者紹介>
三辺律子(さんべりつこ)
東京都に生まれる。白百合女子大学大学院児童文化学科修了。絵本からYA小説まで幅広く翻訳を手がける。訳書に『ルイスと不思議の時計』シリーズ(静山社)、『月のケーキ』(東京創元社)、『エヴリデイ』(小峰書店)、『タフィー』(岩波書店)など多数。